2023年合格のS.I.さんの場合「私と仏検1級の試験」

職業:フランス語通訳案内士

年齢:64歳

フランス語学習歴:20年

合格するまで何度も受けた仏検1級の試験でした。不思議なことに何回落ちても諦める気にはなりませんでした。今から思えばすぐに合格しなかった分、フランス語の知識は増えていったと思います。ある意味、私のモチベーションの源でした。

40歳過ぎてから趣味で始めたフランス語でしたが、ある先生に出会い、その先生に”同じ勉強するなら試験を受けてみなさい”と言われたのが仏検を受けるきっかけでした。2級、準1級と順調に受かったのですが、最難関の1級はなかなか合格できませんでした。

その間に通訳案内士の試験は合格したものの、それでもなかなか1級の試験の合格点にはあと一歩のところで手が届きませんでした。

フランスに住んだわけでも留学したわけでもなく、40過ぎでフランス語を始めた私にとって、1級合格はフランス語通訳案内士のキャリアアップにもなる気がして、すごく憧れでした。

覚えた単語もあっという間に忘れてしまうし、もうこの年では無理かなとめげつつも、繰り返すことでなんとか語彙も増えていきました。”つまずいてもそれで落ち込まない、ただ地道に勉強を続ける” 、それが合格へのコツだと思います。

前半の語彙の問題はとても難しいし、1級の試験はよく重箱の隅をつつくような問題が出る、と言われますが、結局は後半の読解と聞き取りとディクテで点が取れるのだと思います。そこで実力の差が出るのではないでしょうか。ですので、できるだけル・モンドのような難解な文章を読み慣れることと、ディクテをたくさんしてスペルミスをチェックし、耳を鍛えることが有益だったと思います。

諦めずに受け続けて本当に良かったと思っています。

でも合格したからといってすぐにフランス語が上手くなるわけでもなく、ガイドの仕事での会話能力が上がるわけでもなく、まだまだ努力は必要だと思っています。

ALFIの皆様とやっと同じ土俵に立たせていただき、今からが新たなスタートだと思っています。

今後ともどうぞよろしくお願い致します。